こどもと通信Vol.9 ”競争することの大切さ”

競争することの大切さ

21日に無事運動会が終わりました。
この日を楽しみにしていたこどもたち、緊張しつつも、日々の練習の成果をたくさんのお客様に見ていただき、とても嬉しそうでした。みんな本当に頑張りました!

こどもと幼児園の運動会では、競技ごとに順位も勝敗もつけています。
年長リレー競技では、練習での「今日は勝った!」「次は頑張るぞ!」といった気持ちが、グループの仲間意識やお互いの向上心を引き出していきます。当日はこどもたちのひたむきに走る姿を見て、保護者の方々も夢中になって応援してくださいました。
最後まで前の子を追いかけて走り続ける、転んでも立ち上がって次へ繋ごうと走る……こうした思いはグループの絆や目標があってこそではないかと思います。

みんなが1位という園もあると聞きます。でも『みんな平等に1位だよ!』に何だか釈然としません。
年長クラスのリレーでは勝利という共通の目標に向けて、一致団結して頑張ろうと意欲が湧いていました。1位になったグループは喜び、自信に繋がったことでしょう。だからと言って、勝負は結果が全て? 勝てないなら頑張りは無意味? そんなことありませんよね。負けて学ぶことも多くあります。

こどものためを想って勝敗をつけないという考え方も分かります。誰かと比べられ、優劣をつけられる苦しい思いはできればさせたくない。
ですが、勝敗がつくと「1位になって嬉しかった」「負けたけどやりきった」「練習したのに負けて悔しかった」など、色々な思いが表れますね。たとえネガティブになりそうでも、周りの大人がその思いを受けとめ認めてあげること。これを積み重ねていくことで、こどもたちは勝ち負けの中にも多様な考え方があることを知り、結果その子らしい伸び伸びした育ちに繋がるのではないかとも思うのです。

人生で競争は避けて通れません。ただ、一人ひとり得意不得意があり、個性があり、成長する速度にも違いがあります。競争が他の誰かより優れていることを証明するものではなく、お互いの良さや違いを認めあうものであって欲しい。綺麗事と思われるかもしれませんが、そう願っています。